イギリス産後記録 ②入院~退院編
イギリスでの妊娠生活に関する記事は、こちらから!
イギリスでの出産に関する記事は、こちらから!
出産から約3時間半後、出産前後のひとときを過ごした分娩室を出てPostnatal ward(産後病棟)へ。
移動に車いすを用意されたので、
「さっき歩いてシャワー室行ってシャワー浴びてきたし、入院病棟まで歩けますよ~!」
と言ってみたものの、徒歩移動は許されないそうで強制的に車いすに乗せられました。
正直、シャワーの方が大変だったのに…笑
本来ならば入院病棟までパートナーも来れるのだけど、コロナ禍なのでダンダンとはここでお別れ。
コロナに感染していない限り産後病棟は相部屋だと聞いていたものの、余裕があったのか、特に希望しなくても個室に入れてもらえました。
広い部屋ではないけれど、トイレ&シャワーもあってラッキー☆
部屋は母子同室。
部屋に入ってしばらくすると、産後病棟を担当する助産師さんがあいさつに来てくれ、ナースコールなど設備の説明とともに、「初産だし、とにかく困ったら遠慮なくナースコールを鳴らすように!」と温かい言葉をいただきました。
入院生活を通じて知りましたが、決まった検診以外、いくら赤ちゃんが泣き叫んでいても呼ばない限り助産師さんは来ない!笑
ちなみに、日本みたいに産後の入院中に授乳や沐浴の指導が行われることはありません。
出産前の両親学級で母乳育児について学んでいたものの、最初はまったくうまく授乳できず、ほぼ毎回のようにナースコールを鳴らして助産師さんの助けを借りました。
結局助産師さんの助けを借りてもうまく飲んでくれなかったので、舌の長さや吸着に異常がないかを診てもらったり、とりあえず搾乳してシリンジ(注射器)で飲ませてみたり…
お風呂は、生まれた直後に赤ちゃんの身体はほとんど拭かず、生後1週間くらいは生まれてきたそのまま(なんなら頭にまだ血が付いていたくらい…笑)、へその緒が取れた頃から身体を濡れタオルで拭くようになり、生後1か月頃からベビーバスなどでお湯につけることが推奨されています。
イギリスの水道水は硬水のため、生後1か月を過ぎてもお湯につけるのは2日に1回、それ以外の日は濡れタオルで拭くだけ。
さらに顔などデリケートな部分を拭くときは、水道水ではなく、水道水をいったん沸騰させて冷やしたものを使うようにとのこと。
水道水が硬水なだけで、日本の親や友達から聞いていたお風呂事情とこんなに大きく違うのかとびっくり!
出産後24時間以内に退院しなければならないと聞いていたので、早朝の退院を避けるため、特に問題なければ当日夕方の退院を考えていた私。
助産師さんに伝えたところ、OKということでさっそく入院中に必要な検査の手配をしてもらいました。
まず私は、
・簡単な問診
・体温測定
・血圧測定
・切開した会陰の視診
次にヨシは、
・おしり
・目
・心臓
・睾丸
を中心とした全身の検査。
なんと、この検査を受ける直前に突然茶色い液体を吐き始めたヨシ!
急いでナースコールを押して助産師さんを呼んだところ、生まれてくる途中に血液を飲んでしまってたんだろうとのこと。
その後も結構な量の血液を吐き続けていたため、どうしても急ぎで帰宅したいわけでないならば、一晩泊まりで入院することを助産師さんに勧められました。
私としては、24時間以内ということで早朝に退院しなければならない制約がなければ、むしろ最初から安心できる病院で一晩過ごしたかったので、そのように伝えたところ、翌日昼までの退院でOKとのことで結局一晩入院することに。
病院では3食+おやつが常に提供されているようで、入院から退院のタイミングまで食事をいただくことができます。
私の場合は、出産当日の昼食・おやつ・夕食と翌日の朝食が提供されました。
おやつと朝食は決まったものが、昼食と夕食はいくつかの選択肢の中から好きなものを選べます。
入院費用含め患者の医療費負担は基本なしのイギリス医療。
そんな豪華な食事は出てきません!!笑
地球上での暮らしになれず、病室で夜通し泣きじゃくるヨシ。
途中どうしてよいかか分からずナースコールを鳴らして助産師さんを呼んだところ、
「母乳→おむつ→服(暑すぎ/寒すぎないか)の順に見て、それでも泣かれるようなら仕方ない!あったかいコーヒーか紅茶でも飲む??」
と。
まさか飲み物を勧められるオチになるとは…笑
『カフェインいいの!?』と思いつつ、ちゃっかりしっかり紅茶を入れてもらいました。
日本で出産した人からしたら入院期間が短くて大変と思われるかもしれませんが、日本みたいに助産師さんが手取り足取り新生児のお世話をしてくれるわけではなく、さらに食事は↑のような感じなので翌日退院で十分!!笑
私の周りでも、イギリスで出産した人から「翌日退院でちょうどいい」という声はよく聞いたし、なんならコロナ禍で1人で入院になるなら…と初産でも当日退院を選択した知人もいました。
そのまま泣きじゃくるヨシとほとんど寝ずに迎えた翌朝、私は再び簡単な健康チェック+会陰の視診を受け、ヨシは簡単な健康チェック+聴力検査を受けました。
個室の外にも響き渡る泣き声だったので、回診に来る助産師さんにも「よく泣いてたね~」と言われ有名人になっていました。苦笑
あ、ちなみに妊婦検診&出産でもそうでしたが、産後病棟でも特に異常がない限りは医師の出番はなく、基本はすべて助産師さんが見てくれます。
飲み込んでいた血液の嘔吐もなくなり、検査もすべて問題なかったため、無事退院OKということに。
入院期間が短い分、もしもの時のために退院前の指導は手厚く行われました。
・母乳育児の注意事項+相談先
・出生後数日の赤ちゃんの便の変化
・産後の母体ケア(会陰のケア含む)
・ビタミンDの摂取
・安全な睡眠環境の整備
・産後1週間に異常が見られたときの症状別連絡先一覧
のそれぞれについて、リーフレットや文書とともに口頭でも説明がありました。
さらに、避妊についても指導があり、必要であればピルを処方したり、避妊に有効な注射について詳細を説明する旨の提案を受けました。
こうして出産から約30時間後、無事退院!!
産後すぐの赤ちゃんであっても車移動の際はチャイルドシート必須のため、産後1日のふにゃふにゃなヨシをチャイルドシートに乗せてタクシーで帰宅したのでした。