多文化ヨシの出生後手続き ②パスポート取得編

息子ヨシが生まれた後の手続きについてまとめるシリーズ。

第2弾はパスポート取得編です!

第1弾の出生登録編はこちら



出生登録編にも書いた通り、イギリス国籍を持たない息子ヨシは、イギリスに滞在するためビザの申請が必要になります。

そのビザを申請するためにはパスポートが必要なので、Birth Certificateが発行されてすぐ、パスポート申請の準備をはじめました。

カナダのパスポートはダンダンが、日本のパスポートは私が主担当で準備を進めました。



【プロローグ:証明写真】

地味に大変だったのが、証明写真!

日本のパスポート申請にあたっては規定に合っていれば自分で撮影した写真でもよかったのですが、カナダの方は写真の裏に撮影したカメラマンのサインが必要。

ということで、フォトスタジオで撮ってもらう必要があったのですが、まずロックダウンの影響でスタジオが開いていない…

生後1か月を過ぎた頃、ロックダウンとロックダウンの合間に数週間だけお店が開いたタイミングがあったので、急いでフォトスタジオへ。

乳児用に、床に毛布と背景になる白い布を敷き、そこにヨシを寝かせて上から撮影してくれようとしたのですが…

生後1か月でおもちゃにすら関心がないから、なかなかカメラの方を向かない。

加えて、向き癖があって顔がナナメになりがちなせいで、パスポート写真の規定のように顔がまっすぐカメラに収まらない。

長いこと撮影を試みると泣くので、一度抱き上げて落ち着かせてからまた撮影へ戻る。

ということで、カメラマンとダンダンと私で格闘すること約30分。

ついには、カメラに映らないように私がヨシの背中の下に腕を通し、顔がまっすぐになるよう後頭部を支えるという最終手段に出ました。

そしてようやく撮れた規定に合う写真!

後頭部を支えたせいで睨みつけるようなめちゃくちゃ険しい表情になってしまったのですが、もはや30分も格闘してみんなヘトヘトだったこともあり、「乳児相手に表情まで求められん!」と健闘を称えあって終えました^^;

髪の毛がM字で薄かったこともあり、オジサンが不機嫌な顔をしているような証明写真に仕上がり、両家で盛大な笑いのネタとなりました。

パスポートを更新するまで数年はこの顔写真だから、物心ついたら怒られそう…笑



【カナダ】

カナダは、外国で生まれた場合に改めてカナダ政府に出生登録をする必要はないのですが、その代わり、パスポートを申請する際に併せてカナダの市民権を申請する必要があるそうです。

ダンダンが在英国カナダ大使館のWebサイトを見ていろいろ調べたそうですが、詳しい説明が載っていなかったらしく、結局大使館の担当部署にメールで問い合わせ。

すると、手続きの方法の説明とともに、必要書類のファイルがメールに添付されるかたちで送られてきました。

さっそく書類を記入し、Birth Certificateや証明写真なども同封して郵送。

日本はパスポートの申請も受取も郵送不可なのですが、なんとカナダは申請も受取も郵送可!

コロナ禍だし、ロンドンに住んでいるわけではないので大使館まで行くのはひと仕事だし、郵送で手続きできるのは本当にありがたい…

必要書類を郵送して数週間後、2年有効な新生児用パスポートが届きました。

市民権の手続きが完了するまでには数か月~1年かかるようで、この記事を書いている今も手続き完了待ちです。



【日本】

在英国日本大使館のHPに新生児の旅券新規発給についての説明があるので、このページを見ながら準備しました。

まず手間がかかるのが、戸籍謄本の取得。

イギリスの大使館に出生届が受理されてから6~8週間後に本籍地の役場に登録されるとのことで、登録が完了した時期に親に本籍地の役場に行き、戸籍謄本を取得してもらう必要がありました。

ちなみに、委任状を用意していましたが、親にとって孫にあたるヨシの戸籍謄本を取るのに委任状は不要だったそうです。


国際郵便で戸籍謄本を送ってもらったら、いよいよ申請ができるのですが、次なる関門は郵送でのパスポート申請が認められておらず、大使館に出向かなければならないこと。

申請手続きも予約制なのだけど、日付が変わってすぐに2週間先の予約を取らなければ空きがないほど、そもそも予約が常にいっぱい。

ロンドンに住んでいないので、大使館に行くのもひと仕事。

事前に大使館に問い合わせたところ、申請時に本人は不要、婚姻関係があれば申請に行くのは日本国籍を持っていないダンダンでもOKとのことだったので、ダンダンにロンドンまで行ってもらいました。

大使館では、日本語を話さないダンダンがまさか日本のパスポート申請に来ていると思わず、日本滞在用のビザ申請窓口に案内されたのだとか…笑


申請から5日後を目安にパスポートは出来上がるようなのですが、受取も予約制。

これまた最大2週間分しか予約できない枠がすべていっぱいなので、日付が変わったと同時にサイトにアクセスして2週間先を予約。

受取は必ず本人を連れていかなければならないので、ヨシを連れて電車でロンドンまで・・・

受取手続き5分のために、往復4時間かけてロンドンまで……涙

郵送で取得できたカナダのパスポートがあればイギリス滞在のビザ申請ができたこと、コロナ禍でどうせ日本に帰国できなかったことから、日本のパスポート取得手続きを急がなかったという事情もありますが、生後6か月を前にしてようやく無事日本のパスポートも取得できたのでした☆