子宮頸管の検査

イギリスの国民健康サービス(NHS)では、25~49歳の女性は3年ごとに子宮頸管の検査(cervical screening)を受けることになっているそうで、対象の年になるとNHSから案内が郵送されてきます。

案内と一緒にこんなパンフレットが同封されていました

パンフレットによると、

”Cervical screening is not a test for cancer. It looks for abnormal cells in the cervix.”

Public Health England. NHS cervical screening Helping you decide (2019)

ということで、正確には、子宮頸がんの検査ではなく、子宮頸管に異常な細胞がないかを見る検査だそうです。

異常な細胞ががんに発展しうるとのことなので、結局は子宮頸がんを発見するための検査かと。

ちなみに、cervical screeningはかつて”smear test”と呼ばれていて、今でもsmear testという呼び方がよく使われているようです。

私の場合、妊娠中にこの案内を受け取り、当時助産師さんに念のため聞いてみたところ、「妊娠中は受けなくてよい(というか受けられない)」とのことだったので、そのまま放置していました。


その後、子育てに明け暮れてすっかり忘却の彼方だったわけですが、出産から9カ月ほどたったころ、かかりつけのGPから
「看護師の予約を取って、smear test受けてくださいね~」
というテキストメッセージが届きました。

テキストメッセージには、検査の説明がされたHPのリンクも記載してくれていました。



さっそくGPに電話したところ、出産後に生理が再開して、定期的に来るようになっているかを確認されました。

完全母乳育児にもかかわらず、産後6ヵ月を過ぎたころには生理が順調に再開して、GPから案内が来たときにはすでに3回も生理が来ていたワタクシ。(母乳育児している間は生理から解放されると思ってたのに…涙)

ということで、問題なく検査の予約ができました。



迎えた当日、おなじみの看護師さんの部屋に通されます。

すぐ専門医にかかることのできる日本の感覚ではありえないかもしれませんが、イギリスではどんな症状でもまずGP!

しかも、看護師さんはお医者さんの補助ではなく、看護師さんができる処置を独立してするということで、お医者さんはお医者さんの部屋、看護師さんは看護師さんの部屋をそれぞれ持っています。

ということで、息子ヨシの予防接種を何度か打っていただいている看護師さん(私たちのかかりつけGPは看護師さん1人しかいないのです)が、私の子宮頸管の細胞を取ってくれました。


部屋に入ると、
・直近の生理の開始日はいつか
・どのような避妊方法を使っているか
・検査にあたって何か質問はあるか
を聞かれ、2週間後を目安に検査結果が郵送されてくる旨の説明がありました。

日本の産婦人科のように、座ってからボタンを押すと椅子が上がって足が開く…なんて素敵な椅子はないので、ベッド(というかもはや木の板にちょっとカバーがついたようなもの。笑)に寝っ転がって足を開き、細胞を取り終わるのを終わるのを待ちます。

そもそもイギリスの検査のやり方が痛いものなのか、個人の技術によるものなのか分からないのだけど、めちゃくちゃ痛かった…

基本カラ元気で痛みをこらえる派の私ですが、ついつい途中で「ちょっと痛すぎるんですけど!」と言ってしまったくらい……笑

看護師さんの部屋に入ってから出るまで、5分くらいですぐ終わりました。



結果の郵送は2週間後と聞いていたものの、10日も経たずに届きました!

・HPV(human papillomavirus)の検査が陰性だったこと
・子宮頸がんのリスクはとても低いこと
・過去異常な細胞が見つかったことがあったとしても、更なる検査は不要であること
が主に書かれていました。

次の検査は3年後の同時期、近くなったらまた案内を送ってくれるのだそう。(私の場合、ビザが切れるので3年後イギリスにいるか分からないけど…笑)


妊娠&出産を挟んだのですっかり忘れていた子宮頸管の検査、GPのリマインドのおかげで無事受けることができたのでした。