多文化ヨシの出生後手続き ①出生登録編

あっという間に時が経ち、なんともう半年以上前のことになってしまいましたが…

息子ヨシがイギリスで生まれた後の諸々の手続きについてまとめてみたいと思います!


まずは、出生登録編。

ヨシは父であるダンダンから引き継いだカナダ国籍とルーマニア国籍、母である私から引き継いだ日本国籍の3つを持つ三重国籍児。

私たち夫婦にイギリスの永住権がないのでヨシにイギリス国籍は与えられませんが、イギリス国籍を持たなくとも、イギリスで生まれた場合はまず生まれた病院のある自治体で出生登録(Registering a birth)をする必要があります。

加えて、ヨシが国籍を持つカナダ・ルーマニア・日本についてそれぞれでどのように手続きをしたのか。

それではどうぞ!



【イギリス】

先にも書いた通り、イギリス国籍を持たなくとも、イギリスで生まれたヨシの出生登録はイギリスで行う必要があります。

私たちの場合、出産した病院に出生登録の手続きができる事務所が併設されていて、本来ならば入院中に病院内で出生登録の手続きを終えられるはずでした。

産後の記事にも書いた通り、産後の入院期間は特に問題がなければ1泊2日。

事務所の受付時間は平日9時~15時半、土日はお休み。

病院で登録しないと自宅から車で15分ほどの場所まで行かなければならなかったので、「入院中に病院で出生登録できるタイミングで産まれてくれ~!」とダンダンとともに念を送っていました。笑

その願いが通じたのか、平日早朝に産まれてきてくれたヨシ!

なんと親思いな子♡と喜んだのも束の間。

コロナによるロックダウンの影響で、病院内の事務所は緊急閉鎖…ガーン。


そんなわけで手軽に済ませられるはずだった病院内での出生登録は諦めざるを得ず、市内のRegistration officeへ。

コロナ禍だからなのか、普段からなのか分かりませんが、Registration officeで出生登録をする場合は要予約でした。

実はこの出生登録の一番の目的は、登録後に出生証明書(Birth Certificate)をもらうこと!

Birth Certificateがヨシの人生初の身分証明書となり、ヨシが国籍を持つ他の国で出生登録をしたり、パスポートを発行してもらったり、イギリスでビザを取ったりする際などに必須となるのです。

予約の際にこのBirth Certificateが何枚必要なのか事前に入力し、枚数に応じて発生する費用も事前にオンラインで支払うようになっていました。


出産から約10日後の枠で予約が取れ、ダンダンが1人Registration officeへ。

ヨシを連れていく必要はありませんでした。(コロナ禍なので、なるべく連れてこないで!と注意書きがあったほど…)

持ち物は、
・出産時に病院でもらうRed Book
・ダンダンと私のパスポートとBRPカード
・ダンダンと私の結婚証明書(事実婚の場合は両親揃って行かなければならないと書かれていたので、結婚していることを示せるように念のため…)

『そろそろ登録手続きしている頃かな~』と家でヨシとお留守番していると、ダンダンから連絡が…


ダンダン(以下、ダ)「職業なんて言えばいい?」

こころ(以下、こ)「え?自営業」

 「もっと具体的なのがいるって」

 「え??でも私、イギリスで自営業として登録されてて税金も払ってるから職業自営業だけど」

 「具体的に何しているか知りたいって」

こ 「○○(←自営業の登録時に事業の内容として書いたこと)」

 「おっけー!詳しくは後で説明するから~バイバイ!」


ヨシの出生登録の手続きに行ったのに、なんで私の職業の情報がいるの?しかもなんで自営業じゃ不十分なわけ??と混乱しまくっていた私。

後から聞いたところ、イギリスのBirth Certificateには親の名前とともに職業を記載する欄があって、そこが「会社員」とか「自営業」とかざっくりした内容では不十分だったとのことでした。

詳しい内容を伝えたところで、本当にその職業・職種についているかのチェックは全くなかったけど…笑

国が変われば、書式も違う。

とはいえ、職業・職種がBirth Certificateに記載されるというのは、ダンダンにも私にも驚きでした!



【カナダ】

なんと出生登録は不要です!

結婚した時もそうでしたが、「他の国で認められたものは認める」主義で、日本のように戸籍制度もないので、改めて届け出する必要はないようです。

カナダのパスポートを申請すると同時に市民権を申請をする必要はありますが、これについては次回。



【ルーマニア】

ルーマニアにルーツのあるダンダンはルーマニア国籍も持っているわけですが、二重国籍というのはすごくめんどくさいそう。(日本国籍しか持たない私には分からぬ苦労…)

特にヨーロッパでは、EU加盟国の国籍を持っていれば他のEU諸国に住みやすくなるので、状況に応じて複数の国籍を使い分けている人もいますが、ダンダンはアイデンティティもカナダだし、状況に応じて使い分けることはしたくないと、行政上の手続きも一貫してカナダ国籍を使っています。

というわけで、血統主義ゆえヨシもルーマニア国籍が自動的に付与されているのですが、わざわざカナダ・日本に加えてルーマニア国籍を使う必要はないというダンダンの方針で、出生登録などもせず、ルーマニア国籍についてはそっと持っているだけの状態です。



【日本】

在英国日本国大使館に、出生届を提出します。

出生届以外にも必要な書類(Birth Certificateなど)があるので、大使館のHPを見ながら準備をし、郵送で提出しました。

出生届はすべて日本語で書かなければならないので、イギリスの住所を日本式で書かなければならないという苦行…

カタカナでどう書けばいいか分からない!行政区分が市なのか区なのか分からない!といろいろ迷いながらも、ネットで調べて書いたのですが、私たちの住んでいるところは市ではなく町だったらしく(そもそも英語表記の住所にはCityもTownも付いてない…)、郵送した翌日に大使館からお電話をいただきましたとさ。

メールで訂正依頼を文字の記録として残せば、正しい住所を書いた書類を再度郵送しなくとも大使館の方で修正対応していただけるとのことで、お願いしました。

ありがたや…



というわけで、ヨシの誕生から約2週間後、出生登録に必要な手続きが一通り終わりました!

いや~めんどくさかった!!(カナダとルーマニア向けには何もしてないのに…笑)